一般社団法人 日本建築まちづくり適正支援機構は、良質な建築、美しいまちづくりを推進すべく、広く市民、行政、それに関わる建築士、建築家の支援、まちづくり条例や協議調整などの仕組づくりの支援を行うことを目的にしています。
このために、協議調整に関わる認定まちづくり適正建築士の育成、トラブル解決など安心安全に関わるADR調停人の推薦、今日的課題である木密不燃化耐震化・空き家空き地の活用、価値ある建築や景観・街並みの保存利活用、事前復興まちづくりを支援する第三者機関です。
JCAABEの良質な建築・美しいまちづくりとは?
- 建築やまちづくりにビジョンがあり、持続可能である。
- 地域の特徴、景観に留意した建築・まちづくりである。
- コミュニティーの推進、利用者のためにデザインされている。
- 二酸化炭素排出を最小限に抑えるなど環境に配慮されている。
- 人々が楽しむことができ、誇りを持つことができる。
JCAABEの専門家はこの内容を理解し、住民や利用者参加と共に歴史や文化に留意し、協議調整やファシリテーションを通して、創造的判断ができることが求められる。
良質な建築、美しいまちづくりのためには?
良質な、美しい、といった定性的判断基準を取り入れるには、協議調整が有効です。英国では、建築許可のプロセスにおいてデザインレビュー(協議調整)をCABE※等が担っており、建築行為に対してデザイン審査、アドバイスが行われています。日本は確認申請であり、その判断基準は数量的で、良質な、美しい、といった定性的判断基準を含んでいません。従って、そのプロセスに協議調整の機会を設けると共に、それに適した専門家が関与することが望まれます。協議調整の機会としては、まちづくり条例において協議調整の機会を設ける方法や、確認申請の前段階で、地区まちづくり協議会で協議調整を行う方法、景観法における事前調整で協議調整を行う方法などがあります。それに適した専門家として、JCAABEの認定まちづくり適正建築士は、それを担うことができます。
※Commission for Architecture and the Built Environment(建築まちづくり機構):1999年に政府の外郭団体として設立、公共建築や民間の大型プロジェクトに必要な許可申請の審査、地方自治体の支援、コンペのアドバイス、教育、広報活動を実施している。2011年にデザインカウンシルと併合し慈善団体となり、家具も含めた広いエリアを扱っている。